佐藤久瑠美さん(2009年度卒)
佐藤久瑠美さんインタビュー
名前 佐藤 久瑠美
卒業年度 2009年度
楽器 クラリネット
幹部時の役職 部長
進学先 日本女子大学 理学部 数物科学科
■大学生活について
女子大へ進学
楽しい大学生活の始まり
志賀 大学生活、特に女子大というのはどうですか?
佐藤 楽しいです!!たぶん先輩たちが「男子校が楽しかった」っていうのと同じだと思うんですよね。いや、本当に。同じです。過激さとか(笑)。
志賀 なんか陰険な感じとかはないの?
川野 大奥的な?
佐藤 大奥的なのは…(汗)。
志賀 ゴメンね、女子大っていうか女子高のイメージなんだけど。
佐藤 そうですね、あ、でもわりと女子高上がりの人が多くて、本女(日本女子大学の略称)は、幼稚園から付属があるので、中に幼稚園からって子もいますし、それに他の高校からの人も女子高から大学にっていうのも多いですね。なので、小学生ぐらいから家族以外の男の人とは話したことないっていう人も結構います。
志賀 箱入り娘みたいな感じですね。
佐藤 はい、電車とかで隣に男の人が座るとときめく人もいるみたいです。
一同笑
志賀 他にも大学の様子はどんな感じですか?
佐藤 そうですね、高校も楽しかったですけど、女子大は…、個人行動が多い気がします。
志賀 んー、まぁそれは大学全般に言えることじゃないかな?
佐藤 私も他の大学の様子は分からないですけど、どんなことでも言いたい放題。あと、大学がすごい少人数制を推している学校なので、通常の授業とかでも20人前後で、大教室はありますけど100人とかで授業することはないですね。
志賀 学部の人数が少ないってわけでもないですよね?
佐藤 私自身あまり詳しくはないですが、学科で各学年100人くらいはいると思います。
志賀 それだと(学部)で400人ぐらいですかね、これって特別少ないってわけでもないよね?
川野 そうだね、うちの文学部の史学科でもたぶんそれくらいかなぁ。
志賀 ちなみに日本女子大って文系と理系も全部まとまっていたっけ?
佐藤 そうですね、神奈川にある生田キャンパスが大きいキャンパスなのですが、理系以外にも社会学部とか社会福祉学部とかがあります。さらに、小学校や中学校などもあるので山1つ分大学の敷地になっていて、門の中に入ってからも校舎まで距離がありますし、キャンパスの中にバスが走ってます。
志賀 法政大学の多摩キャンパスの中にもバスが走ってますよ。
佐藤 ただ、私は目白のキャンパスに通っているので、入学式などくらいでしか生田のキャンパスは使わないんですけどね。
付属校から他大へ
その裏にあった理由とは!?
志賀 ところで、こういってはなんですけど、女性で理系というとマイナーという感じもしますが、それを選んだ理由というのは何かあるのですか?
佐藤 うーん。
志賀 特に、法政高校は付属校なので大学には基本的には行けるわけですし、それをあえて他大を選んだっていうのも合わせて。
佐藤 正直言ってしまいますと、どこでも良かったんです(笑)。物理ができれば。
志賀 そうなんですか!?
佐藤 高校3年生の11月くらいまでは本当に法政に行くつもりだったんですけど。
川野 11月って、かなり遅い時期に他大に行くことに決めたんだね…。
佐藤 そうですね。11月くらいの大学の学部決めの試験勉強をしている時なのですが、物理がなくてつまらないなと思っていたんですよね。さらに、試験科目にあった日本史が苦手でちょっと現実逃避したくて他大を受けようかなと思いました。
志賀 え。本当にそれが志望動機ですか?
佐藤 もう少し言うと、もともとは法政大学の理工学部が良いなと思っていたんですよね。ただ、理工学部はどちらかというと何かを作るのがメインじゃないですか。私は理論物理をやりたいなと思っていたんです。それで、その日のうちにケータイで調べてみたら姉が行っている中央大学とかあったんですけど、11月だとすでに推薦の願書の〆切が過ぎていまして…。それで、まだ受け付けている学校を調べたら日本女子大学があったので、そこにしちゃいました。
志賀 へー、こう言っちゃ悪いけど、だいぶ適当に選びましたね(笑)。
佐藤 そうですね(笑)。だから、日本女子大学以外を考えなかったというよりも、まだ願書を受け付けている学校で日本女子大学が一番上にあったので選びましたっていうのが事実です。それでそこを受けたら合格してしまったっていう感じです。
志賀 本当にたまたま決めたんだね。でも11月から大学受験の勉強だとかなり大変だったんじゃないですか?
佐藤 大学の試験は数学と物理のテスト、論文や面接だったんですけど、もともと数学は得意でしたし、論文は同期の菅原さん(2009年度卒業:オーボエ)もすでに他大に受験することが決まっていて、その手伝いとかをしていたので何とかできました。
志賀 あっさり言っているようだけど、かなり優秀だったんですね!?
佐藤 いえ。正直頭は良くありませんでした(笑)。同期の平松くんとかの方が成績良かったですし。
平松 いや。僕より日向(2009年度卒業:トランペット)のほうがすごかったです。
佐藤 確かにそうですね、私は記憶力が破壊的に低かったので、数学や物理の公式を覚えられなくて大変でした。
志賀 それって、致命的じゃないですか(笑)?
佐藤 でも、数学は理論とかその導き方とかを出せればいいかな、みたいな感じでいっていたので、私は公式とか覚えない派でした。
志賀 なんか頭の良い人の発言ですね。
佐藤 高校の時は、本当に日本史や古典が覚えられなくて定期試験が大変でした。古典は30点の時とかあったりして…。日本史でも、漢字が書けなくて平仮名で解答したら全部バツになったりとかありました(笑)。
志賀 それは当然だと思いますけど(笑)。かなり漢字が苦手みたいですね。
佐藤 大学でもレポートをパソコンで打つのを忘れて手書きで出したこともあるんですけど、誤字脱字が多すぎて返却みたいなことがありましたね。しかも(大学の掲示板に)実名で出されたのですごい恥ずかしい出来事もありました。
志賀 実名というのはだいぶ恥ずかしいですね。とりあえず今後はもう少し漢字も勉強したほうがいいみたいですね(笑)。
音楽活動について
志賀 そういえば今は楽団には入っているのですか?
佐藤 はい。中学の恩師のツテでアンサンブル市川という楽団に入っています。
志賀 あ。大学の部活とかではないんですね。
佐藤 大学にはオーケストラがあるんですけど、クラリネットがA管になってしまうので。高校の時にはB管しか買っていないので、わざわざ買ってまでやるのもどうかなと思いまして。
川野 なるほど。ちなみに大会とかには出ているんですか?
佐藤 実は…、東関東大会への出場が決まりました(※インタビュー当時)。
志賀 すごいじゃないですか!!結構歴史のある楽団なのですか?
佐藤 アンサンブル市川はまだそれ程でもないですが、もともとは市川交響楽団っていう千葉でも有名な楽団だったらしいです。ただ音楽性の違い(?)から色々あって分断したらしいんですよね。その時、有力な人が抜けたみたいなんですが、その抜けた人たちによって設立されたのがアンサンブル市川です。ただ、市川交響楽団が有名だったので、分断後もまたすぐに人が集まってきてって感じらしいです。だから、市川交響楽団からだと30~40年ぐらい歴史があります。
志賀 はー。なかなか波瀾万丈な歴史のある楽団みたいですね。ただ、それだけ歴史がある楽団だと練習とかも厳しそうですが…。
佐藤 そんなことはないですよ。毎週金曜日2時間だけの練習です。しかも練習場所がすごい時間に厳しいので練習の準備と片付けとかを除くと実質90分ぐらいしか吹いていないです。
志賀 思ったよりも練習時間は少ないですね。
佐藤 基本的には個人練習ができれば良いという雰囲気ですね。みなさん上手くてついていくのが大変ですけど、高校の部活と違っていて新鮮ですし、とてもやりがいがあります。
研究に没頭できる
期待ふくらむ大学生活
志賀 他にも面白いエピソードはありますか?
佐藤 そうですね、大学生活はカビが生えかけていますね(笑)。たまに社会学部や家政学部の子と会うと差がひどいですね。
志賀 それはどういうところが?
佐藤 もう理系の人はほとんどスッピンですし、文系の人は大学生らしいなーって。会うとなんか残念な気持ちになります。ただ、もう気にしていられないので、大学に着いたら荷物を全部ロッカーにぶち込んで白衣に着替えて昼食代の500円だけ握りしめてって感じですね。
志賀 なんかやっぱり理系は大変みたいですね。でも白衣ってなんか本当の研究者って感じで格好良いじゃないですか。
佐藤 でも白衣には変な液体がついています。
志賀 それは実験で使った薬品とかが染みついているってことですか?
佐藤 もちろん、それもありますが、ミートソースの赤いシミがついていたりします(笑)。
志賀 それはちゃんと洗ってください…。
佐藤 でも大学生活は本当に楽しいです。ぜひ遊びに来てください!
■現役生に一言
志賀 初めてのOGとして何か思うことはありますか?
佐藤 そうですね。特別OGだから何か思うことはないですね。男だから女だからといってみなさんと気持ちに変化があるわけではないと思いますし。ただ、大学に入ってから思ったのですが、女性の先輩がいるのはすごい嬉しいですね。男性にもあると思いますけど、やっぱり女性同士でしか分からないこともありますから。だから、法政高校からみれば初めてOGですし、おそらく、今後は部員も女性のほうがどんどん増えてくるでしょうから、今の女生徒には自分の経験をもとにアドバイスしていけたらなと考えています。
志賀 そうですね。今までは男性しかいないですし、私もたまに高校に顔を出していますけど、どちらかというと男同士のほうが話しやすいというのはありますからね。
佐藤 あ。もちろん女生徒だけではなくみんな頑張って欲しいなと思っています。
志賀 それでは、最後に現役生に対して何か一言お願いします。
佐藤 自分の好きにやること、ですかね。
志賀 ざっくりですね(笑)。
佐藤 いや。でも本当に大事だと思います。たぶんどれだけ力を出し切っても後悔は残ると思うんです。ただ、自分でやりきったっていう思いがあると満足できると思うし、そこで改善すべき点も見えてくると思うんですよね。大学生になってから振り返ると、高校生の時の自分がお子様だったなと思うこともあってちょっと恥ずかしいですけど(笑)。ただこの3年間があったので、私は自分の悪いところを見つめることができたと思っています。今の高校生にはいつでも全力を出し切って、そして反省して、成長していってくれたらなと思っています。
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インタビューは以上です。
貴重なお話を聞かせていただき、ありがとうございました!
これからも、大学生活、音楽活動と頑張っていってください!
ちなみに、佐藤久瑠美さんの所属するアンサンブル市川は2010年9月19日に行われた
東関東吹奏楽コンクールにおいて銀賞を受賞されたそうです。
おめでとうございます!!
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